以後、自然食マーケットを意識して探すようになりました。…が、その数の少ないこと!あっても規模の小ささに唖然としました。
ならば畑を探してみようと、とある地産地消を推奨するNPO団体を通じて、地元の畑主を訪ねたりもしましたが、農薬について聞くと「無農薬栽培では生産性が落ち、生活ができない」「無農薬では絶対無理」などの回答をもらい、日本のオーガニック文化の意識の低さを痛感しました。
それもこれも、まずは一般消費者のニーズの問題なのでしょう。形がよくてキレイで発色がよくて、、、食べ物本来の姿や味を無視し、理想を追い求める。少し前の自分もそうでした。そして今ある現実の市場の少なさに、今までの自分の意識を深く反省したのです。
アメリカで見た巨大なオーガニックマーケット…。日本で再現されるのは、そうとう先の話なのだろうと激しく肩を落としました。まずは周りの認識を高めないとと思い、何か自分で行動を起こせるものがあるのだろうかと考えた末、普及活動のひとつとして、仕事の絡みで町やホテルのレストランの営業の方とお話する機会がある度に「オーガニックをメインとしたメニューを」と提案させてもらいました。当時はまだオーガニックという言葉自体がさほど普及しておらず、担当者の方も不思議な顔をしていましたが、興味を持っていただけたのか、数年後にイヴェントメニューとして出されており、大変嬉しく思いました。
それまで興味を持っていなかった周りの友人達もチラホラ自然食に挑戦してくれ、その結果体調が良くなったなどの報告を受けるようになったのもその時期でした。除々ではありますが、自然食マーケットも数が増えてゆき、TVでもちょくちょく取り上げられるなど、世間の感覚が少しオーガニックに向いてきたようです。
その頃から食と並行に生活スタイルも環境を考えたものにシフトしていき、シャンプーを変えたり、電化製品(掃除機や電子レンジ)を使わなくしたりetc・・・戸惑いながらも、その何倍も新しい発見があり、大変素晴らしい移行期間でした。 |