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2006/03/15 UP
Enjoy LOHAS ロハス実践者によるリレーコラム
 

ハーブサプリメントの現状

内科医師 田村拓二先生

「ハーブ=天然=安全」か?
効果があって、安全で、取れば取るほどいい!!なんていうことはありえない!派手な宣伝や番組、噂に惑わされてはいけませんよ!今回は、医者の立場から物申します!

   
 
まずはじめに・・・。

今回はハーブについてです。
初めに、私はハーブの専門家ではありません。ハーブは未だに現在、医薬品として利用されることより健康食品・サプリメントとして利用されることが多いからです。
ですから、今回は医者の立場として、医療の方向からの現在のハーブについてお話ししようと思います。 具体的な効能や種類、トピックスなどはハーブのアドバイザーの方がいらっしゃいますので、今回はそちらにお任せしようと思います。
 

『ハーブ=安全』か?

日本抗加齢医学会(日本アンチエイジング医学会)、という学会があります。これはアンチエイジングを研究・追求している医師や栄養士、研究者などが参加しているそのまんま『アンチエイジング』をさまざまな方法から考えているものです。この中で最近は代替医療についても取り上げられることも多々あります。やはり将来的に可能性があるからでしょう。この中でハーブについて、正確に言うとハーブサプリメントについて検証していましたのでそれを中心に今回はアンチエイジング学会での『日本の医療におけるハーブについて』を中心にお話ししましょう。


まず『ハーブ=安全』か?というところから検証しましょう。生物学的分野ではハーブと安全性は無関係です。そもそもハーブ(herb)とは“草木”という意味のみであり、植物の一種類を表しているだけです。ただ、実際の現在の実用的見地からは香味や病虫害防御、保険・医療の用途などに広がって定義されていますが、やはり直接的に『ハーブ=安全』という定義はありません。

なぜか?『ハーブ=天然物=安全』というイメージはかなり根本的なところのものに感じられますが、どういうことでしょう?たとえばハーブの作用の強さは生物多様性を反映して様々であり、ごく一部でも香草や香味野菜から依存性のある抗うつ剤、抗不安剤、精神安定剤や殺人目的の毒薬(クラーレやトリカブト)まであります。さらにはハーブの二次代謝産物は人には異物であり、他の医薬品内服にまで影響をあたえるおそれもある、とされています。はたまたカバ(重篤な肝障害)やアマメシバ(細気管支炎)のように致死的になりうる副作用を持つものですらハーブの一種なのです。

『このサプリはハーブが原料だから、安心だ』というのは非常に危険である、と言うことになります。

では、日本よりはるかにサプリメント大国であり、OHAS大国であり、訴訟大国でもあるアメリカではハーブについてはどのように取り扱っているのでしょうか?アメリカでの売り上げトップ20のハーブサプリメントの品目について検証すると日本のトップ20に比べかなり有効性と安全性についてより科学的根拠を有しているものが多く認められます。もちろん製品そのものは日本の人気商品と重なるところもありますが、日本のトップ20の中にはアロエやプルーン、ケールのように安全性や有効性の範疇にて科学的根拠不足や検証自体が行われていないものが当然のように入っていたりします。


残念ながら日本の消費者のほうが、アメリカの消費者より“有効性科学的根拠”に基づきハーブやハーブサプリメントを摂取するという傾向に乏しいと言わざるを得ません。更には現状では日本にはいまだ科学的根拠に基づき検証された情報源や基準がないことも問題です。日本には製品の品質に対する基準はありますが、それは安全性や有効性を保証するようなものではありません。アメリカにはNMCD(Natural Medicines Comprehensive Database)という基準がありかなり厳格で責任を持っているようです。実際に市場をみるとトップ20の品目全てがNMCDにて検証されており、有効性についてはほとんどが40%〜80%の有効性を示してるものが占めています。

厚生労働省もこのような日本の健康食品やサプリメントの現状について「健康維持にはあくまでも“バランスの取れた食事”が最優先である」としているのです。

これまでを見てくるとかなり否定的な文章に感じるかも知れません。しかしひっくり返せば、そのように検証するほど脚光を浴びてきた裏返しではないでしょうか?ハーブの中には医薬品に匹敵するほどの効能を持ったものがあり、まだまだ将来的に広がりを持っていく可能性を秘めてもいるのです。

例えば「イチョウの葉エキス」はアルツハイマーや痴呆効果が明らかであり、ヨーロッパでは医薬品として使用されていたりしています。エキナセアなどはかぜの治療に使われたり、セイヨウオトギリソウは軽症のうつ病、クランベリーは尿路感染の予防、ブラックコホシュは更年期障害など単なる健康維持などを通り越して医薬品に匹敵するほどの力を持つようなものも多数あるのです。


安全性や有効性の科学的根拠に基づくハーブサプリメントの利用は健康の維持や増進に役立つと期待でき、実際に信頼できる情報源が確立されているなら極めて良好な効果と安全性をかねそろえた新しい健康維持・医療の形が広がっていくことが可能でしょう。しかし残念ながら現状では「信憑性に乏しい効能効果の示唆標榜も多々見られます。だからこそ『ハーブ=天然=安全』という伝説を一旦は破壊し、正規のアドバイザリースタッフによる公平公正な情報提供や情報源の充実、基礎研究や臨床での研究について医薬品同様に扱っていく必要があるものと考えられます。今後は国家資格によるハーブ(サプリメント)アドバイザーというものも確立されていくことでしょう。

これからますます注目されていき、利用されていくものと考えられますが効果があり、重要性が増していけばいくほど存在は大きくなっていくでしょう。その点では危険はあるものの慎重に扱っていけば『ハーブ=宝の山』となる可能性は高そうです。

※写真はイメージです


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