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ナチュラルセラピーの必要性、現代人が求めているもの |
竹内:日本では今、少子高齢化社会と問題になっていますが、フィンランドも過去(1970年代)に同じ問題を抱えていたんです。当時のフィンランドがとった対応は、介護体制を整備し、入所施設を増やしましたが、収容能力に限界があり結果的に介護制度にゆがみが生じ失敗してしまったのです。
光永:日本がまさにこれから迎える状態ですね。
竹内:この失敗から介護を予防介護へシフトしていくことで、健康な高齢者が増加し、介護費用の軽減につながったのです。予防介護やリハビリテーションの技術が発達し、在宅と施設の両方のサービスの連携で、高齢者に生きがいのある、自由のある生活を提供しています。だから皆すごく明るいんですよね。フランシラは予防的ケアとしてナチュラルセラピー(ハーブケア、アロマケア、フラワーケア)を実施しています。リハビリテーションにはフットケアのトリートメントルームが常備され、医師の処方があれば無料で受けられる仕組みになっています。
光永:社会保障がしっかりしているんですね。日本だと、介護施設と聞くとどこか寂しいイメージがありますよね。
竹内:そうなんです。日本だと家族から離れて遠方の老人ホームへ入所されるケースがあります。そうなると高齢者が孤独になり、自由がなくなり、自立がなくなってしまい、それが心の病いとなってしまいます。私がフィンランドの友人の母のお見舞いにいったとき、日本の病室とは異なって、自分の家のカーテンをつけていて、髪も整っていて、まるで自分の家にいるような様子だったんです。これはすごく衝撃的でしたね。それを見たとき、自分が日本で同じようなサービスを受けられるのか?という不安が生じましたね。だから日本に取り入れようと思ったのです。
実は、2003年にフィンランドの高齢者介護のノウハウや製品・技術などを日本に紹介・導入するための協定が国家プロジェクトとして締結され、去年の11月にフィンランドに環境が近い仙台で、第1弾のフィンランド・ウエルビーイング・センターが完成しているのです。
また一人でも多くの人にフィンランドの美・健康・介護を知っていただくために、『森の精からの贈り物フィンランド式ナチュラルセラピー(仮)』という本を来年の4月に出版する予定です。
光永:それはすごく楽しみですね。ナチュラルセラピーは分かりやすく説明していただけますか?
竹内:植物をベースにした心と体を癒す理論と技術で、大きく分けると
・ フィトテラピー(注)とアロマテラピー
・ ホメオパシーとフラワーテラピー
の4種類で2ブロックに分けられます。前者は、特定された有効成分が身体や心への働きかけをするもので、後者はエネルギーや波動といったもので、身体の自然治癒力を揺り動かし、自ら健康になろうとする力を引き出すためのものです。心のケアでこれから注目されています。
このハーブティは、デトックス効果があるハーブを使用しています。フィンランドの白夜、沈まない太陽が育てる環境の中で育ったハーブなので色が濃く、ハーブの力も強くなります。デトックス用のハーブティには、毒が出る出口である肝臓や腎臓の機能を高める成分が含まれているのがポイントです。
光永:ハーブティでのデトックスはどのくらい飲めば効果があるんですか?
竹内:だいたい1クール14日間が目安で、1日3〜4杯飲みます。その後2〜3日休みます。私たちが本来もっている免疫力をアップさせる。自然の免疫力が働くようにするのが目的です。現代人は、その機能が低下しているんですよね。
フラワーレメディーは、24枚の花の写真から3枚のカードを選ぶことでカウンセリングをします。これは、自分が今どんな心理状況なのか、心の気づきやどういう風に改善するかを教えてくれます。基本的にはそのときのネガティブなものを教えてくれる心理写真になっています。目に見えない、心の波動のケアなんです。カードを選び、そのフラワーエッセンスを1クール3週間。1日2〜4滴を水やハーブティーに入れて飲んだり、お風呂の中に入れたり、トリートメントオイルに入れたりするんですよ。フラワーそのものが持っている力を取り入れるので、副作用がなく、赤ちゃんや動物にはてきめん!大切なのは信じる気持ちですね。日本でもクリニックなどでも取り入れられるようになって来ました。
光永:フィンランドの空気はとてもきれいなんですよね。
竹内:中央ヨーロッパよりも4000倍きれいですよ。
光永:4000倍といってもイメージがつきにくいですね。
竹内:飛行機に乗るとすぐにわかりますよ。パリや日本の上空は黄色い霧のようなものがかかっていますからね。
光永:フィンランドの人は環境意識が高いのですか?
竹内:そうですね。環境意識はすごく高いです。
初めてフィンランドを訪れたとき街中にカラフルな郵便ポストみたいな物があったんですよ。すごく不思議だったんですけど、分別のゴミ箱だったんですよね。
また、友人宅でおにぎりを作りサランラップを借りたのですが、これがまた日本のラップと同じようにはくっつかないラップだったので、フィンランドって変な国だなって思ってしまいましたね(笑)日本も昔に比べるとくっつきにくいダイオキシンを出さないラップに変わってきていますよね。世界中にあるマクドナルドだってフィンランドのみ可塑剤を使用しない包装紙を使っているんですよ。そのほか、シャンプーや化粧水などのボトルの印刷もいたってシンプルで、日本だとパッケージ勝負のところがありますが、フィンランドでは中身勝負なんです。イメージ戦略の国ですよね、日本は。植物成分が1滴しか入っていないのに、100%入っているような宣伝ですしね。
光永:確かに、日本はイメージ優先のところが多々ありますよね。日本では、ゴミの分別やサランラップ、簡易包装だって、ごく最近のことですよね。消費者が購買を判断する基準が、中身を知らないがゆえにパッケージ優先、つまり企業のイメージ戦略に見事はまっているところがありますね。パッケージで物が売れてしまうのですね。御社の製品のパッケージは日本で販売するにあたって苦労されてたのですね。
竹内:日本でも少しずつですが、シンプルなパッケージで中身重視の商品がでてきましたが、かなり大変でしたね。
光永:普段、多忙なスケジュールをこなす中でストレスを解消する方法はありますか?
竹内:「多種類のジャンルの本を読むこと」「何も考えないこと」また、「フィンランドに行ったときひたすら寝ること」ですね。心のケアはとても大切です。私たちは普段、嫌なことがあったりストレスを抱えてもそれを表面には出さないようにしていますよね。その傷は私たちの魂・心に記憶されます。表面上は平気でも、その傷に蓋をしながら私たちは生活しているんですね。なので、それらが積み重なることで病気になってしまいます。根本のケアは心なんですよね。心が変わらないと身体は変わらないですよね。
光永:それは何事においても同じことが言えますよね。本人の気持ちひとつで行動が変わりますし、物事が良い方向に進んでいきます。逆に、心が変わらない人はいつまでも変化がないですよね。心のケアはとても重要ですね。
竹内:そうですね。ただ、日本人は心の休め方が下手なんですよね。
光永:たぶん、休むということに慣れていないから、どう休めてよいのかわからないということですよね。私も忙しくしていて、ふと時間が空くときに休もうと思っていても、結局慌しく過ごしてしまうんです。ちょっとした休憩ができても、積極的な休養ができないんですよね。
竹内:わかります。私も、昔はそうでしたよ。
光永:大学時代陸上をやっているときもそうだったんです。スランプに陥ったとき、気分転換の意味もありコーチから積極的に休養しろと指示されましたが、調子が悪いときに練習をしないことに抵抗があり、休むことにストレスになるんですよね。仕事においても休んでいいのかな?と思うと、心を落ち着くことがなかなかできないんですよね。日本人は休養の仕方が分からないというのはありますよね。最近ですよね。週休2日になったのも。
竹内:考えてみたらそうですよね。
光永:団塊世代の方たちは高度成長期の中がむしゃらに働いてきて、そんな両親を見てきたから、刷り込まれて、休むことに抵抗がありますよね。アメリカ・ヨーロッパは企業の考え方が違いますよね?
竹内:フィンランドは昔、2ヶ月近い休みを取っている企業がありましたが、最近では社員の誰かがいるようになりましたね。でも、フランシラは誰もいない状態が3週間ありますよ。
光永:これは国レベルで取り組まないと難しいですね。
竹内:確かに昔は取引が大変でした。お休みに入るのでどのぐらい発注すればよいのか?など。
光永:クールビズ、今年政府から出されましたが、民間レベルで取引先が皆ネクタイをつけていると抵抗ありますよね。それと同じで休みを増やそうと思っても難しいですよね。
フィンランドの人たちの心の安らぎはどのようにしているのですか?
竹内:自然と共生し、心と身体で自然を感じるために、SPAを利用しています。フィンランドのフランシラはノキアと提携していまして、企業の福利厚生としてフランシラを利用しています。日本でもそのような企業が出てきてはいますよ。弊社のサロンにも福利厚生で利用されてる方がいます。フィンランドでもSPAは高齢者がくるイメージがありましたが最近では26〜50歳のバリバリIT関連の方が、仕事ができなくなってトリートメントの為に利用しています。
光永:今はたくさんの情報が氾濫していて、何がよいのか?悪いのか?というのがわからない、マスメディアでは一方向の情報で全体性が見えないですよね。
竹内:ひとつのものに偏ってはいけないっていうことですよね。食事にしても、考え方にしても。すべてにおいて。偏ってはいけないし、自分で偏見をもってはいけないし、なんでも受け入れられる心をもちあわせなきゃいけないです。
光永:結局、すべてを受け入れることがストレスを感じないということですよね。
竹内:いいストレスだけがきて、悪いストレスがたまらないということですよね。自分がすごくラクだし、例えば全てを受け入れる人間になれたら相手に対しても影響を与えられて良いキャッチボールできるんですよね。
光永:最後にフィンランドの魅力をおしえてください。
竹内:フィンランドは520万の小さな国ですが、精神的な健康を重視する国で、華美ではなく地味だけど、地道に、これからの人が求めているもの心のケア、自然がありますね。
私は、ナチュラルセラピストの育成教育に力を入れています。ナチュラルセラピストになるためには豊富な知識と正確な技術力、何よりもホスピタリティにあふれる心を持った人を育てたいですね。ナチュラルセラピー、つまり植物栄養学からフィトテラピー、アロマテラピー、フラワーテラピーなど植物で心と身体をケアするもの全てを理解し、お客様に合ったオーダーメイドの施術ができるセラピストを育成したいです。
| 今回のトークでは、心のケアの大切さや物事の受け止め方について深く話をすることができました。
日本で今問題となっている、少子高齢化社会やストレス社会。これらをどのように捉え、解決していくか?フィンランドのシステムは日本においてもすごく参考になるのではないかと思います。高度経済成長を経て、物質的に豊かになった日本人が求めているもの、それは心の安らぎであり、自然に戻ることではないかと感じました。
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